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(空中都市)
現場にいた。また新入りが入ってきた。金髪にピアスというイケメンの若者だった。
ミクスチャーのバンドで、早口で唄っているらしかった。スリップ・ノットやらデフ・トーンズやら
311の話で一見会話は盛り上がったように見えたが、なんだか疲れてしまった。なにせ10以上歳が違うのだから無理もない…。
考えて見ればオレはリンプのフレッド・ダーストと同い年だ。随分境遇は違うが…。どっちにしろリンプ!レイジ!と
はしゃいでる場合じゃないのだ!まぁ、なんかあったらコイツも利用してやろうと思った。
そいつの仕事ぶりは、いたって熱心だった。なんというかスレてないとゆうか…。人生や生活の疲れを微塵も感じていないとゆうか…。
10時の一服タイムが終わって仕事に戻る時
「さぁ、がんばりましょう!」
と肩まで叩かれた。いいなぁー若いって…。
(現実)
やれやれ、今日は12時間も働いた。
「ぶっちゃけ、どーせ帰って寝るだけなんでしょう? 残業してくださいよ!」
とバイトのエラそーな奴に言われた。失礼な!帰って寝るだけじゃねーよ! その前に酒も飲むつーの!
そして明日も残業らしい…。それにしても最近どいつもこいつも、ぶっちゃけ、ぶっちゃけ、
うるせーよ!もう二度とぶっちゃけないでくれ!わかったか!
(空中都市)
オレは昼飯が終わって金髪の若者(田中)に正義の味方ビジネス?の話を、ちょっと説明した。
「いいっすねー!それ!かっこいいっすよ!」
と言った。
「自分の知り合いにIT系つーか、ムチャ詳しい奴がいて、そいつにホームページとか作らせたらいいんじゃないっすかねー。
ウチらのバンドのホームページとかも作って貰ってるんすよねー」
これは乗らなきゃ損だ!と言う訳で…
「今夜、長谷川の家で集会があるから、オマエそいつ連れてちょっと来いよ」
「集会?なんか族みたいっすねー」といって笑った。
「…まぁ、とにかく来いよ」
仕事が終わり別れた。そして長谷川の家でダラダラしていると、田中が1人の顔の青白い青年を連れてきた。
そいつは松田といった。荒井がお茶を差し出すと、全く目を合わさずに
「あっ、どうも」
とボソッと言った。
そして、おもむろにパソコンに向かうと、カチャ、カチャ、となにやらやり出した。
「なにしてんの?それ」
「今、ホームページの基礎をつくってます」
一同しばし雑談…。
「いちおうベースは出来上がりました」
その後、セキュリティーとか、自作サーバーとか、アドレスとか、パスワードとか、
アクセス件数による収益がなんとかとか、長谷川のパソコンのスペックとか、サイトに侵入するハッカーとかの話を
イロイロと説明しだした。もちろん理解している者は1人もいなかった。ただポカーンと口を開けて聞いていた。すると荒井が言った。
「なんかハリウッド映画みてーだな」
「ハイ!」
といってジャッキーが手を挙げてから、こう言った。
「ボクノクニノ、ペルシャジュウタンモ、ソノホームページデ、ウリマショウ」
どいつもこいつもゲンキンな奴らだぜ!とオレは思ったが…
「それはイイですね。カモフラージュの会社というか、表向きにそういうことにしておくのはいいアイデアだと思います」
「ハイハイ、もう好きにしろ」
みんな既に松田の話しに飽きていた。そこでとりあえず、お開きとなった。
(現実)
あー、つまんねー。好きなことだけ、とっととやりつくしたら、さっさと死にてーよ。
どーせオマエらはイイ人でオマエらは親切で、全くありがとよ。その調子ならきっと天国に行けるよ、がんばれ!がんばれ!
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