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(現実)
そしてまたアホみたいに眼が覚めた。時間があったので自分で昼飯兼朝飯を作った。デタラメな具なしピザトーストとフライドポテトだ。
上手いともマズイとも何とも思わない味だ。ただオートマティックに口をモグモグさせて腹に入れるだけといった感じだ。
そしてコーヒーも入れた。小学生の時にかじった雑草のような味がした。食い終わるとすぐに便所に駆け込んでオートマティックに全部嘔吐した。
茶色い“もんじゃ”のようなリゾットのようなゲロをしばらく見つめていた。とりあえずタバコを吸った。
そして今日も面接があった。今日はテレアポのバイトの面接に行ってきた。フロアには面接を受けに来たやつらで溢れていた。
特にリクルート・ファションの女が目立っていた。1回に面接するのが、とりあえず受けに来た奴6人に対して面接官1人という感じだった。
面接官の奴は大学出て間もないバカ息子といった感じだった。
「なぜ当社に応募されたか?」
「当社に入って何をしたいか?」
なんて聞いている。働いて金を貰うに決まっているじゃないか! 単なる電話取りのバイトの面接だろ?
こいつらはマニュアル通りにしか喋れない人形と同じだ。そして企業は、そんな人形を探しているんじゃないのか?
「人と話すのが好きだから」
なんて、すっとこどっこいなこと言っている奴もいた。どーせならスリーサイズと性感帯と好きな体位でも聞いてくれつーの…。
もう1人は去年までコギャルやってました!って感じのアイラインが濃くミニスカートにハイヒールといういでたちの女が
早くもネコ撫で声で面接官に色目なんか使っていた。
面接官はチラチラとミニからのぞく生足を見ていた。(コイツはこのアマとやれるとでも思っているのだろうか?)
面接官は最後に声を裏返しながら
「みなさんは多分合格されると思います!」
なんて抜かしやがった。
その後オレの家に合格の電話がなかったのはいうまでもない。
それにしても、
こういう会社の面接官なんつーのは本気でクズばっかりだ! 多分オレより年下で石膏のボードなんて一度も担いだ事もないんだろう。
スーツを着てワックスで前髪を上げて、用もねーのに携帯いじりまわして、マズくてバカ高いオープンカフェかなんかで飯食うだけの能無しだ!
西新宿の高層ビルに事務所なんか構えて優越感に浸るだけの胡散臭いブタどもだ! インターネットだ、ブロードバンドだと
横文字並べて煙に巻こうったって、そうはイカの金玉だぜ! あーおもしろくねー…。
帰ってきてニュースを見た。元工作員だかスパイがモザイクして声を変えてテレビに出ていた。こんなもんインチキに決まってるじゃないか!
元ドメスティック・バイオレンスとか元悪徳業者とか、私はこうしてサギに騙されましたとか、何でそんな連中がのこのこテレビに出てくるんだ?
そんなにギャラがいいのか? そして決まってモザイクに変な声だ。こんなもんに騙されるアホな視聴者はいるのだろうか?
あとはデパ地下戦争で必死でブラと惣菜に群がってるババアを写しているのに、どうして電波少年のカッパぐらいで目くじらをたてるのだろう?
後はイチローだか中田だか、ばっかしだ。イチローと中田の活躍がどうして日本をそんなに元気にするんだ? 本人、家族、球団、CMの連中、
その企業、それに集るハエみたい連中(けっこう多いなぁ)ぐらいのもんじゃないのか?
ほんとにコイツらは頭がおかしいんじゃないだろうか? じゃー、見なきゃイイじゃん、ってんでスイッチを消した。あークソ腹立つ1日だぜ!
(空中都市)
今度は倉庫の製造らしかった。完成するとその倉庫ごと巨大冷蔵庫になって上から牛やらブタが吊るされるらしい。日当1万くれるらしいし。
まぁ“なんでもいいや”と思い、荒井といっしょにまたバイトしていた。んでもって、またラジオ体操だ。そしていつものヘルメットに安全帯に軍手だ。
「じゃオマエは吊りボルトでも切っとけ!」
「えっ?」
「ボルトだよ!ボルト!」
親方はイライラしながらそのボルトつーのを渡した。
「これだからトーシロは、やんなちゃうよな!」
「あのー、切るっつっても何でどのくらいに切んの?」
「サンダーだよ!サンダー!ベイビーサンダーだよ!」
サンダーつーのはなんだー? 昔シン・リジィーっつーバンドがいて、『サンダー・アンド・ライトニング』っつー曲あったなぁー、
などとしばし物思いにふけっていると
「いいか見とけ!」
といって得意げに火花を散らしながら、そのサンダーらしきもので吊りボルトを切り出した。
親方、満足げに立ち去る…。
「あの、長さはどのくらい?」
「四の五のうるせーな!適当にやれよ適当に!」
この近代社会にあって数字の単位ぐらい解るだろ?と思ったがオレは
「ヘイッ!」
と言って、このオッサンには、もう何を言ってもムダだ!と諦めた。 そのころ荒井の方は高所作業車に乗って7mぐらい上がっていった。
フラフラして泣きそうになりながら、またボードを担いでいた。(普通あーいうのって操縦に免許とかいるよなぁ?)とか思いつつ、
(まぁ、オレはボルト係だからイイや)と思い、その後は無視した。昼飯になってまた公園にいた。
「なぁ、またバックレねー」
「オレはいいよ、ボルト係だから・・・」
荒井は「チィッ」と舌打ちした。
午後からは特に問題も無く仕事も終わった。帰りに荒井とアイスを食ってると学園祭の手作りステージみたいなところで
例の巨乳アイドルが歌っていた。どう転んでも売れなそうな曲だった。恐ろしく唄もヘタだった。スーパーで流れていそーなセコいカラオケに、
しなやかさの欠片も無い踊り、それにカメラ小僧だかカメラジジイだかが群がってた。司会の奴が恐ろしいテンションで、しょうもない質問をしてた。
「最近アイツとやってる夢よく見るんだよねー」
「…」
「オイ!聞いてんのかよ?」
荒井は一拍遅れて「ヘー…」
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